灰色の殴り書き

昔の言葉で言うならチラシの裏です

書き投げ日記 3/28月曜日

おはようございます。現在13時半。

 

昨晩はバットマンの字幕版を観ました。いやー、かなり好みで面白かった!!2年目のバットマンが、青さなど許されない戦いの中で、よろめき、もがきながらも戦う。復讐のヴィジランテから、希望を与えるヒーローになる物語。本当によかった。

 

これは気のせいか分かんないんですが、チンピラに殴られたり爆発でダウンしたりと、バッツが肉体的ダメージに怯む描写が意識的にたくさん入れられていた印象があります。肉体的にも、まだ頑健な仕事人とは違う危うさがあるイメージで、すごく納得感がありました。だからこそバットモービルのシーンのカタルシスもすごく、そしてその後のペンギンの目に映る逆さまの姿が善悪の曖昧さを表現していて唸りました。

 

あと大切なものを傷つけられたりして激昂した男が我を忘れて相手を殺しかけるまでマウントパンチするシーンは大変好みなんですが、今回も他人に止められるパターンでしたね。個人的にはハイローレッドレインの雅貴がこの手の描写だとあらゆる面でダントツナンバーワンだと思っていて、スパイダーマンNWHとか今回のバットマンみたいな超大作よりもずっと良かったと再度感じました。

 

序盤のジョーカーフォロワー不良の中にいた半端者の彼がその後のストーリーに絡んでくるのかと思ったらそんなことありませんでした。続編でなんかあったりするのかな?それともあれくらいの子供も汚染されつつあるというだけの話なんでしょうか。

 

惜しかったのはクライマックスのシーンでの活躍が目の前の大崩壊に対してそこまでハイテンションでなく、敵が群体だったこともあって本作の集大成としてはパワーに欠けたことです。そういう作品じゃないと言われたらそれまでですが、これだけの長編のシメとして一定のエネルギーは欲しかったなと。それもあり、余裕こいてたリドラーがあそこまで取り乱してこんなはずじゃなかった!と喚くのにもいまいち説得力が感じられませんでした。

 

リドラーはビデオメッセージのように怒鳴り散らすキャラと今ひとつ繋がらなかった感がありました。あれ代理なの?ってくらいなんですが見落としてたのかな。

 

未熟さに苦しんだり善悪の狭間で揺れていたヒーローが、葛藤を乗り越えて純粋に英雄的な行動に至る、という展開はもうかなりの王道になっていると思うのですが、警察以外の人々のバットマンへの反発や悪人以外からの恐怖のシーンも足りなかった気がします。

 

警察との関係についても、あそこまでのことをやって脱走しておきつつ、ファルコーネを捕らえたことで実質無罪放免みたいな感じになっており、そのへんももう少しフォローがあった方が良かったのかなと。

 

尺の長さに関してはかなり賛否両論あるだろうと思います。自分としては空振りを繰り返しながらじわじわ真相に迫るのとかは良かった反面、上で挙げていたようなところがラストへの説得力という面で物足りなかったように感じます。

 

最後の獄中のシーンは次回作への引きとして十分だったかと。「復活するストーリーの方がウケる」というメタい台詞が良かったですね。

 

ペンギンはあれ、詳しくないけどメジャーヴィランのイメージだったんですがあんな感じでいいのかな?次回以降もがっつり絡む感じなんでしょうか。あとこのバットマンだとベインみたいなフィジカルがヤバい的に対してまだ大幅不利がつく気がするので、次回はそういう戦いがいいですね。

 

色々うだうだ言いましたが、最後のモノローグ語りは最高でした。タイミングが個人的にドンピシャだったのもあって、一気に感情移入してしまいました。こればっかりは見る側次第なところもありますが。

 

あとはとにかくテーマ曲が良かった!これほどシンプルで短くも耳に残る旋律を繰り返すパターンがまだ残ってたのかと感銘を受けました。是非シリーズの名物として続けてほしいですね。他も劇伴はどれもインパクトがあり、緊張感を何倍にもしてくれていました。

 

総じて、かなり好きなテイストの映画だったからこそもっとここを足してくれてれば!が浮かんできてしまうような、そんな作品でした。観てめちゃ疲れたけどね!

 

マウントパンチのシーンの話からの流れでちょっとTwitterでハイローの話をしました。せっかくなので誤字を直しつつこちらにも書いておきます。ツイート読んでくれた人はスルーしてください、と言いつつちょっとだけ加筆してます。鍵垢なんで普通にコピペです。

 

大切なものを傷つけられたりして激昂した男が我を忘れて相手を殺しかけるまでマウントパンチするシーンが大変好みなんですが、これに関してはレッドレインの雨宮雅貴があらゆる面で白眉すぎて、正直最近の大作のシーンも霞むくらい。

 

これまでシリーズを観てきたからこそ分かる異様さ、子供時代からの彼の生き方、一貫して達人然として描かれていたのに反する暴力性。鬼人になった兄弟に対する、追い詰められた上園の醜悪さ矮小さも説得力を増しているし、拳を止める理由も最高で、「強く生きる」ことが何かというメッセージがハッキリ。

 

あくまでも九龍の中では一流とは言えない上園があの最高の家族を破壊したという残酷さ、そのあっけない結末としての劉のハイロー世界における異質さ。EOSの琥珀さんとの回想シーンでで明らかになる雅貴がいかに追い詰められていたか、そんな中で琥珀さんをなぜ頼ったか。FMの墓のシーンへの繋がり。「俺たちは強く生きる」。上園会との戦いと源治との戦いとの対比。

 

とにかく前後も含めたあらゆるシーンが説得力に溢れて、ジグソーパズルのピースどころか三次元の雅貴の彫像が出来上がる。「軽薄そうで飄々としているけど危うい男」の成長の物語として、これほどのものは今後ちょっと出てこないと思う。

 

単にマウントパンチ→不殺やっておけば深みが出るでしょう、という安直な発想とは真逆で、期待と同じくらい不安もあった雅貴大好きなファンほど矛盾なく納得できる、至高のシーンだったと思う。

 

ハイローの「全員主役」は単に「全員見せ場がある」じゃなく、「全員が変わり、成長していく」だと思っていて、同じようなキャッチコピーを謳う作品でもここを押さえられているストーリーはそうそうない。しかもハイローの場合は役者とキャラクターがみんな相互作用で成長していき、当初予定されてなかったような方向に進化していく。こんな作品は他にそうそうないから、俺は滅多に「実質ハイロー」という言葉は使わないことにしている。あ、でもバットマンはバルジでした。

 

ここまでツイートのコピペ。

 

で、思ったんだけど、やっぱり俺はヒロイックなだけじゃない群像劇×成長譚・人間の変化の肯定としてのハイローが大好きなんですね。だからこそ、その伸びが大きいキャラ(轟、村山さん)や、大人のようであっても一層の進化・深化を見せてくれるキャラ(琥珀さん、雅貴、ROCKY)が特に好き。

 

で、逆に俺のこの好みとズレてるように感じられるキャラは、やっぱり片っ端から好きなハイローキャラとして挙げていっても名前は出ない。これはもう制作陣各位と自分の好みの違いなので仕方ないんですが。

 

やっぱり終始泰然自若としててブレない陽の男、初登場した時点で安定して最強、仲間との関係性も当初からバッチリ、みたいなのよりは、光と影の間で揺れ動きながらも強く正しく生きたいともがいている男、物語の中での成長に感情移入できる男の方が俺は好きだな、と。具体名は出さないですが、不快な気分にさせてしまった方はごめんなさい。

 

最強の男にはきっと誰よりも弱さ危うさがある、というように琥珀さんを解釈し、ノート一冊以上にわたって自分で役と設定を練っていったAKIRA兄貴、ここまでカッコ良かったROCKYが必死で泥臭くもがくところをEOSでは見せたいと語った黒木啓司なんかは、だからやっぱり大好きです。

 

ハイローはやっぱり変化・成長という観点から語るのが自分的に一番しっくり来るのですが、作中で悪サイドとして描かれているキャラクターは「変わらない」だけでなく、「今いるところからの変わり方がわからない」んですね。

 

これは会長の今際の際の台詞もそうですし、新しい風云々と御託を垂れながらも変わらなかった黒崎もそう。追い詰められて戸惑いを見せた源治もそうですし、ジェシーもそうかもしれません。それと自らの変化を指摘されて激昂し、一方でスモーキーたちの変化を気にかけることはなかった二階堂もですね。

 

マイティはその辺りがすごく絶妙で丁寧な立ち位置にいて、change or dieを掲げ、目的のための暴力を厭わずに巨大クラブを築いたザムまでと、敗北から立ち上がって小規模でもよりファミリーライクでアットホームな生き方を選んだEOSで、歌う曲までもが変化しています。

 

ただし、より仲間との絆を大切にするようになったことが裏目に出てジェシーと同じ暗黒の道を選んでいくようなこともFMのラストで示唆されており、そしてWarriors anthemのMVで初登場した「オリジナルメンバー」やその後のシーンは明らかに暴の匂いを感じさせます。

 

これが果たして彼らDREAM BOYSにとってのGood Lifeと言えるのでしょうか。我らがバルジはそんな彼らの危うさとどう絡んでくるのでしょうか。何より、劉はどこかの時点から「変わった」のでしょうか、それとも「変わっていない」のでしょうか?

 

SWORDの面々による我武者羅でもまっすぐな成長譚の裏側で、静かに流れていたマイティの変化の行く末。NEXT STAGEにおけるバルジ大喜利の答えと同じくらい気になっています。

 

新宿ピカデリー付近の雲呑麺を食べて、メンタルクリニックへ。詳しく書くと憂鬱になるんで省略。とりあえず薬飲みます。

 

タリーズ項羽と劉邦の続きを読む。マジで毎行面白いしよくまあここまで一人一人の人間くささの書き分けができるなと思う。諸将がみんな濃い。

 

で、一回コロナで流れてた復活のコアメダルを念願の劇場視聴しました。

 

以上。今日の日記は終わりです。オーズについては別で記事を書くかもしれません。

 

一言だけ言うと、俺の正史は将軍と21のコアメダルです。ではまた。