灰色の殴り書き

昔の言葉で言うならチラシの裏です

(前編)ハースストーンで7年越しにレジェンド達成した話

タイトルの通り、DTCGのハースストーンで最高ランク帯、一説によると全プレイヤー中の0.5%未満しかいないとされるレジェンドに到達することができた。

 

実際にはレジェンドの中にも2万以上?のランクがあったり、サーバーによって違ったり(日本からだとアジアサーバーになる)するので、12000位くらいだった俺はまだまだとても世界トップ級には程遠いのだが、それでもやはり感慨深いものがある。到達の瞬間にはガッツポーズして叫びそうになった。ちなみに翌日8時間カラオケをする予定があるにも関わらず、達成は深夜5時少し前の出来事だった。

 

ハースストーンを始めたのは2015年の秋頃、拡張でいうと探検同盟はリリース済みだったと思う。本格的に手をつけたのは翌年春のスタンダード制(毎年春ごとに2年過去のカードがノーマルルールだと使えなくなっていく)導入&旧神のささやき拡張からだったが、当時は資産(ゲーム内でカードパックを買ったり、好きなカードを作成する素材)も乏しいため、安上がりのデッキを作って勝ったり負けたりを繰り返していた。とても真面目にランクマッチはやってなかったと思う。荒野の呼び声とかいうブッ壊れカードがナーフ(弱体化)されるまで、ひたすらハンターで顔を殴ってた記憶がある。

 

その後も定期的に増える拡張を楽しみつつ、仁義なきガジェッツァンでぶっ飛んだカードが増えたのを機にまたレノカザカスとか海賊とかで遊んでいた。パッチーズとかいう負の象徴。シャーマンストーンってこの頃だっけ?前だっけ?シャーマン好きじゃないからあれは嫌だったなー。

 

翌年春のスタン入れ替えと共に神拡張・ウンゴロリリース。この頃が個人的には一番楽しかったかもしれん。いろんなデッキが(プリを除き)跋扈する中、事前評価はカスだったタリムを自引きしたら強すぎて引いた。あとはヒナで顔殴ったりしてたかな。マロパラ使ってた気もする。

 

夏は問題の拡張、ダークナイト編。超インフレからのドルイドストーン。自引きしてたラザがプリで活躍したりして楽しかったけど結局究極の打ち合いに疲れてしまった。ここから急激にインフレが進んだと思う。

 

冬はコボルト。一人用のローグライクアドベンチャーが楽しすぎて全クリするまでひたすらやってた。後の神ゲー、スレイザスパイアにもこのローグライクデッキ構築のDNAは受け継がれてるんじゃないかな。構築はというとゼリーウォーロックがマジでウザかった。こっちはこっちでマロパラで召集しまくってたしもうメチャクチャだった。このときは結構真面目にやってて、最高ランクが5くらいかな。

 

翌春はまたスタン入れ替え。急襲とかいうシステムでゲームそのものが変わる。シャダウォックも訳わからんし構築からは完全に引退してソロアドベ一回やって終わり、こっちもコボルトと違って周回要素なかったし。ここでしばらくハースストーンから身を引くことに。

 

次に戻ったのはしばらくして、バトルグラウンド導入時。これの中毒性はとにかくヤバかった。始めたが最後、数日は軽く持っていかれる。負けるとクソ腹立つけど無双できると脳汁出まくる。環境もバンバン変わって混沌とするし、何時間持ってかれたか分かったもんじゃない。洒落にならないので子供が産まれると同時にアンインストールした。そして休職と同時に再インストールした。今もちょくちょく時間を溶かしているが、最終的に7000の壁を越えられてない。

 

で、また構築に帰ってきた。きっかけはこの春、別居の上にコロナ発症でエルデンリングみたいな本格的なゲームができなくなったこと。メギドもあまりすることがなかったので延々とバトグラを回してたのだけど、ふと見たら削除したはずの資産が丸々残っててめちゃくちゃ余ってた。そこで流行りのデッキを調べて試しに作ってみたところ、最低ランクからのスタートだったとはいえ面白いようにボロ勝ちであっという間に最低ランクのブロンズからゴールドあたりまで到達。

 

ここまで来ると残るはプラチナとダイヤ、そしてレジェンド。レジェンドは考えたこともないほど遥かな高みだけど、ダイヤくらいは行きたい。そうして微調整しつつ、獣ドルイドで春のスタンダード入れ替え前になんとかダイヤ5に到達できた。

 

しかし、このダイヤ5から先というのには非常に分厚い壁がある。ここまでは連勝ボーナスといって、3連勝すると勝ち星が倍ずつ(2勝した扱い)得られるので、勝率がそこそこでもそのうち上がっていけるのだが、ダイヤ5から先はそれがなくなるのだ。つまり、勝率が5割を越えていないと勝って負けての繰り返しだけで、絶対に上がれないのだ。いくら時間があると言っても、この真剣勝負はとても自分には無理な世界だ。そもそも現行のルールで使用できるカードも把握していなければ流行のデッキも分かってない。プレイヤー比率もダイヤ5までが全体の10数%に対して、レジェンドは0.5%。いかにここで跳ね返されるプレイヤーが分かる。

 

それでも、7年前からプレイしていたカードゲームで初めて見えた遥かなる高山の裾野。なんとか、なんとかしてそこに辿り着きたいという気持ちが芽生えてしまった。形を変えるイバラの道を掻き分け、脆い岸壁を攀じ登ってでも。

 

そして訪れた4月の新拡張・深海と、過去カードのスタンダード落ち。今こそ時は来た。ずっと離れていた自分がもしダイヤから勝ち上がれるなら、使用できるカードとのために必要な対策が最も少なくなるこのタイミングしかない。

 

戦績も付けず、流行りのデッキもロクにチェックせず、強いらしいと真似をしたデッキを自分の感性で勝手に改造していく。そんな無謀な挑戦が始まった。選んだのは相手の体力を削りきることに最も優れた獣使いのヒーロー、ハンターのレクサーだった。実装前から気になっており、今環境で恐らくキーカードと思われたレジェンドのラジ・ナズジャンを引いたのがきっかけだったと思う。

 

4月は皆がデッキタイプを模索する中でも勝ち上がり、なんとかダイヤ5へ。4月末にはランクリセットされるので、再び5月から、予定のない日にはひたすらラダーに挑戦する日々に突入した。

 

しかし案の定、ダイヤ5から上は全くの別世界。調子上がってきて勝てたと思ったところに現れる、相性的に絶対に勝てない天敵。ひたすらこの往復を幾度となく繰り返す。完全に社会性を失わなかったのは、ひとえに5月はGW以降も人と遊ぶ予定が入りまくっており、丸一日ゲームみたいな日があんまりなかったからだと思う。でなければどうなっていたことか……

 

最終的には5/23月曜から水曜、通院くらいしか予定がなかったのをいいことに、ほとんど起きている間は寝落ちするまでラダーに挑む人間として終わっている日々に突入した。何回かダイヤ1まで登り、あと2勝でレジェンドというところまで行くも、再び連敗でダイヤ5まで叩き落とされる。ちなみにダイヤ5からレジェンドまでに必要な勝ち星は13勝。多分。

 

tier1(最も勝てるデッキ)を使え。プロのデッキをコピーするな。プレイ動画を学べ。メタを学べ。流行りのデッキリストを覚えろ……。巷でレジェンドになるために言われていることはたくさんあった。

 

が、結局ほぼ何一つ実践しなかった。今更クラスを変えて資産を減らすのも戦い方を一から身につけるのもごめんだった。実際の試合での有効性、勝ち筋を考えると、どうしても今の自分のデッキスタイルか、それを少しずつ入れ替える方がよほど勝てるという、体感以外に根拠のない直感にだけ頼っていた。

 

大好きな漫画、スティールボールランの言葉を借りれば、なんて遠い回り道だったかもしれない。だが最終的には、戦いの末に初めて、オリレジェンドランクまで到達できた。5/28土曜日、AM4:49のことだった。

 

次の記事は輪をかけてマイナーになるが、唯一同じゲームをプレイしている大学の後輩のためと、自分の戦いの記録のためだけに、デッキリストとかの詳細を書こうかと思う。

 

通常のブログ記事や日記を楽しみにしてくれている方々、放置しっぱなしの数々の記事には申し訳ないが、鉄は熱いうちに打てということで、もう少しだけお付き合い願いたい。

 

(前編終わり)